あなたは上司や周囲に、苦手なことを指摘されたから、
会社を辞めなければならない、と悩んでいませんか。

例えば、

上司から、苦手なことを指摘されてしまった。

周囲から、こんなこともできないの?と言われてしまった。

もう、誰からも協力してもらえないばかりか、助けてもらえない・・・。
と、自分が苦手なことを指摘された、と感じたことで、
辞めなければ・・・。と思っていませんか?

でも、安心してください。
あなたがそう思うには、そう思う理由があり、 その理由がわかれば、解決の方向性が見えてきます。

なぜ、私がそんなことが言えるのか、というと、 実は私も同じような経験をしたことがあるからです。
そして、私は、自分でそれを克服できたばかりか、 更に強いプレッシャーがかかっても、 もう、その悩みが再発しなくなったからです。
では、この心理状態を具体的に紐解いてみましょう。

苦手なことを指摘されたため、辞めなければならない、と思う理由

今、あなたが、 周囲から苦手なことを指摘されたことで、
会社を辞めなければならない、と思っているのは、
あなたにとっては大変なことで、それに対して頭がグルグルしていると思います。

これを、認知科学・心理学的に、整理してみましょう。

認知科学・心理学的な整理

まず、認知科学的には、 自分が今、気にしていること(アンテナが立っていること)に関して、
特にクローズアップされて感じてしまう ということがベースにあります。

そして、あなたの頭の中は次のような状態であると整理できます。

  1. 仕事において、自分が苦手/できないことは、あってはいけない、と思っている
  2. そこで、自分が苦手/できないことを指摘されないように取り繕っている
  3. ある時、上司や周囲からその苦手/できないことを指摘されてしまった
  4. 仕事が苦手/できない人は、その場に居てはいけない、と思っている
  5. 苦手/できないことが明らかになってしまったため、会社を辞めなければならないと思うようになった

一般論ですと分かりにくいので、私の場合を例に考えてみましょう。

 

私は、営業の部隊に居ながらも、営業がとにかく苦手でした。
そこで、

  1. 営業の部署に居ながら、営業が苦手ということは、いけないことだと思っていました。
  2. そして、それを指摘されないように、見た目は忙しそうに振る舞っていました。
  3. ある時、会議の中で、上司から、私の営業成績が目標に未達であることを指摘(罵倒)されてしまいました。
  4. 普段から、その部署に求められる仕事ができない人は、その場に居てはいけない、と思っていました。
  5. そこで今回、仕事ができないことを明らかになってしまったので、会社を辞めなければならない、と思うようになりました。

自宅で悩んでいる

このことを整理すると、

自分は営業に対する苦手意識があり、
自分が営業できないことを周囲から指摘されてしまったので、
指摘されたことを理由に、
自分は(自分から)辞めなければならない、と思うようになったのです。

本当は、
営業に対する苦手意識 に向き合わなければならない、のですが、
これを
指摘されたこと に向き合わなければならない、に置き換え、
指摘されたのだから、辞めれば向き合わなくても済む として、
向き合わなくても良いことを正当化しているのです。

つまり、
「営業に対する苦手意識」に向き合いたくないために、
指摘されたことを理由に「会社を辞める」ことで、
「営業に対する苦手意識」と向き合わなくて済むようにするだけでなく、
会社を辞めることを正当化している、 とも言えます。

また、

上司から苦手なことを指摘されたので、会社を辞めなければならない、 と、
ある意味、被害者のように振る舞っていますが、

本当は
痛いところを突かれて恥ずかしいので、
何とか正当な言い訳をつけて会社を辞めようとしている

とも言えます。

このように、これらは、
あくまでも後付けの理論(要は言い訳)なので、
客観的に見ればわかるように、かなり論理が飛躍しています。

ですが、

自分では、何とか結びつけ(正当化し)ようとしているので、
頭の中がグルグルしてしまっているのです。

ビジネスマンが悩んでいる

悩みを解決する方向性は

では、この悩みを解決するには、どうすれば良いのでしょうか。

それは、「苦手なこと」と向き合うことです。

そして、この向き合う方法には、
頭だけで何とかしようとするIQ的解決方法と、
本心を踏まえたEQ的解決方法の2つがあります。

IQ的解決方法

IQ的、すなわち今までと同じ捉え方で解決しようとすると、
「苦手なことを克服する」 つまり、自分が苦手なことに取り組み、
それを周囲から非難されない程度に克服する、
ということを考えます。

私の場合は、
営業を好きになり、 営業成績を上げる、ということが浮かびます。

そうだ! この正論で行けば何とかなる!と思って 行動に移せるなら、
行動に移しましょう。

しかし、本当の所、 今のままでは何もできないでしょう。

というのも、 普段から非難されないように生きてきたあなたは、
もう既に、その努力はしてきているはずです。

今回、それが表面化してしまったから、
危機感が高まり、 急いで何とかしなければ、と思う気持ちは判りますが、
今まで出来なかったことが、 今回、急にできるようにはなれないものです。

たぶん、悩みというのは、
「頭(IQ)では判っているけど、行動に移せない」 というのが殆どで、
頭で判って、直ぐに行動できるぐらいなら、
悩みなんて発生していませんよね。

一方、EQ的解決方法というものがあります。
それについて説明しましょう。

EQ的解決方法

EQ 的、すなわち、今までと異なる捉え方で解決する方法は、
「苦手なことを苦手と認める」ことから始めます。

えー、そんなことできない。
そんなことを言ったら、周囲に潰される、
或いは、どんどん吊るし上げられる、と思いますよね。

でも、本当にそうでしょうか。

仮に、あなたの周りで、
仕事に苦手な部分がある同僚a) b)がいたとします。

そして、忙しそうなので、手伝おうか、と声を掛けたら、
次のような返事がきました。

a)苦手じゃないので、自分一人で出来るので、手伝ってもわらなくても結構です
b)苦手なので、自分でもがんばりますが、助けてください

あなたなら、どちらの人と仕事を一緒にしたいですか。

そうですよね、b)の人ですよね。

逆に言うと、今のあなたは、
周囲からすると a) のように映っているかも知れません。

そうやって考えると、
上司はきっと、言い方は別として、
「苦手だから助けてあげようか」と 手を差し伸べてくれたのかもしれません。

そうか、別に、苦手だからと言って、隠す必要はないし、
苦手な部分があるからとして、 邪魔にされたりしないんだ、
と思えてきますよね。

なお、ここでは、
苦手なものには、取り組まなくても良いとか、
苦手なんだ、と開き直れ、
と言っているのではありません。

自分にとって臭いものにフタをし続けてきたものの、
たまたまフタが開けられてしまった。

だから、そこから逃げて良い、ということではなく、
フタが開いても、その場に居ても良い、ということです。

いきなり、 何を言っているかわからないかも知れませんが、
見方を変えれば、捉え方が変わる、ということです。

とは言え、捉え方を大きく変えることは、
なかなか難しいのは分かります。

でも、 苦手なものを克服しよう、 最初から完璧にできるようにしよう、 と、
意気込めば意気込むほど、
行動できないで悩んでいることに比べれば、

苦手なことを指摘されたけど、
それはそれとして受け止め、
できることから努力すれば良いし、
ましてや、自分から会社を辞める必要はない、と思うことには、
何とか取り組めそうな気がしませんか。

そして、どちらの方法もあなたが選択することができます。

道選択

まとめ

苦手なことを指摘されたから、会社を辞めなければならない! と、
自分で自分を追い込んでいるあなた、

認知科学的には、今のあなたの頭の中が、
そういう風に考えることに極端に偏っているだけで、

これまで説明したように、ちゃんと解決する方法があります。

解決する方法としては、
1.今までと同じ捉え方(IQ的方法)と
2.今までと異なる捉え方(EQ的方法)の2つがあり、
どちらを選択することもできます。

とは言え、きっと、まじめだったあなたは、
ずっと同じ捉え方(IQ的方法)で対処してきたのだと思います。

でも、今のあなたは、
今までと同じ捉え方(IQ)を採ろうとしても、
実際には心理的なハードルが高すぎてできないので、
(だから悩んでいるので)
もうそろそろ、今までと異なる捉え方(EQ)を始めてみませんか、
(もう少し楽に生きませんか)

ということで、
苦手なことを指摘されたから会社を辞めなければならない、
という問題に対して、
捉え方を変えること(EQ)で出来る解決策をご紹介をさせていただきました。

 

解決策が判ったなら、
解決できるように、 一刻も早く行動に移しませんか。
行動に移すあなたを応援します!