あなたは社風と合わないから会社を辞めなければならない、と悩んでいませんか。

例えば、

ワンマンである経営者に変わったことから、
社風が変わり、その考えについていけなくなった。

売り上げ数字に厳しい上司に変わったことから、
極端な成果主義になり、職場の雰囲気が変わり、
売り上げ一辺倒な考え方についていけなくなった。

経営者が変わった、上司が変わった、など、
あなたにとって影響力のある人が変わったことにより、
会社や職場の雰囲気が変わり、ついていけなくなった。

ついていけなくなったことに関して、
強いプレッシャーを感じるようになってしまった。

そして、辞めなければ・・・、と思うことってありますよね。

でも、安心してください。
あなたがそう思うには、そう思う理由があり、 その理由がわかれば、解決の方向性が見えてきます。

なぜ、私がそんなことが言えるのか、というと、 実は私も同じような経験をしたことがあるからです。
そして、私は、自分でそれを克服できたばかりか、 更に強いプレッシャーがかかっても、 もう、その悩みが再発しなくなったからです。
では、この心理状態を具体的に紐解いてみましょう。

社風と合わないと辞めなければならない、と思う理由

今、あなたが、 自分は社風と合わないから、会社を辞めなければならない、と思っているのは、
あなたにとっては大変なことで、それに対して頭がグルグルしていると思います。
まずは、これを認知科学・心理学的に、整理してみましょう。

認知科学・心理学的な整理

まず、認知科学的には、 自分が今、気にしていること(アンテナが立っていること)に関して、
特にクローズアップされて感じてしまう ということがベースにあります。

なので、今までの人生の中で、 社風と合わないことを感じることはあったかと思いますが、
特に今、これについて、たまたま深刻に捉えている状況であると言えます。
そして、あなたの頭の中は次のような状態であると整理できます。

  1. 自分が苦手/できないことがあることは、恥ずかしいと思っている
  2. 自分の恥ずかしさを隠すために、自分の考え方に合わないことに対して、批判的な言動をしている
  3. 一方、日々、他人に対して、厳しく接し、他人を責めることをしている
  4. 今回、自分に対して何らかの課題があることと向き合わざるを得なくなったため、普段批判していることと結びつけ、自分を責めることで、人から責められることを回避しようとしている

一般論ですと分かりにくいので、私の場合を例に考えてみましょう。

  1. 私は、営業がとにかく苦手でした。
    特に、「断られる」ことがとても怖くて、断られた後に、電話を掛けなければよかった、と思うこともありました。
    そこで、どうせ断られるなら、アポをとりたくない、という考えになることもしばしばでした。
    つまり、営業部隊に居るにもかかわらず、営業が苦手なことは、恥ずかしい事と思っていました。
  2. 私は、その恥ずかしさを隠すために、普段から「なりふりかまわずの売上至上主義の社風」とは合わない、と主張していました。
  3. 一方で、普段から、会社の雰囲気に馴染めない人に対しては、会社に居てはいけない/辞めなければいけない、と思っていました。
  4. そして今回、営業の成績が出せない自分に対して、社風と合わないのだから、会社を辞めなければならない、と思うようになりました。

自宅で悩んでいる

 

このことを簡単に言うと、
自分は営業に対する苦手意識があり、
自分が営業できないことを周囲から非難されないようにするために、
社風と合わないことを理由に、
自分は(自分から)辞めなければならない、と思うようになったのです。

本当は、 営業に対する苦手意識 に向き合わなければならない、のですが、
これを 社風と合わないこと に向き合わなければならない、に置き換え、
社風と合わないのだから、辞めれば向き合わなくても済む として、
向き合わなくても良いことを正当化しているのです。

つまり、
「営業に対する苦手意識」に向き合いたくないために、
社風と合わないことを理由に「会社を辞める」ことで、
「営業に対する苦手意識」と向き合わなくて済むようにするだけでなく、
会社を辞めることを正当化している、
とも言えます。

また、 社風と合わないので、会社を辞めなければならない、 と、
ある意味、被害者のように振る舞っていますが、

本当は
痛いところを突かれて恥ずかしいので、
何とか正当な言い訳をつけて会社を辞めようとしている とも言えます。

このように、これらは、 あくまでも後付けの理論(要は言い訳)なので、
客観的に見ればわかるように、かなり論理が飛躍しています。

ですが、自分では、何とか結びつけ(正当化し)ようとしているので、
頭の中がグルグルしてしまっているのです。

ビジネスマンが悩んでいる

悩みを解決する方向性は

では、この悩みを解決するには、どうすれば良いのでしょうか。

それは、「社風が合わないこと」と向き合うことです。

そして、この向き合う方法には、 頭だけで何とかしようとするIQ的解決方法と、
本心を踏まえたEQ的解決方法の2つがあります。

IQ的解決方法

IQ的、すなわち頭だけで解決しようとするには、
「社風と合わないことを克服する」
つまり、 自分で営業力をつけ、
ちゃんと数字を上げられるようになれば、
自分に自信がつき、 堂々と会社に居られるようになるだろう、と 考えます。

そうだ!これで頑張ろう! この正論で行けば何とかなる!と思って、
自分に鞭を打って、行動に移せるなら、行動に移しましょう。

しかし、本当の所、 今のままでは営業力を付けられないでしょう。

というのも、 これまで営業力をつけられなかったのは、
自分なりの何らかの理由があり、
その理由を明らかにしないまま 営業力をつけようとしても、
結局それを拒む自分が居るので、
何時まで経っても行動できず、解決できないまま。
結局、 同じようなことが何度も繰り返されてしまいます。

一般的に、悩みというのは、
「頭(IQ)では判っているけど、行動に移せない」 というのが殆どで、
頭で判って、直ぐに行動できるぐらいなら、 悩みなんて発生していません。

では、どうすれば良いのでしょうか。

これとは別に、 EQ的解決方法というものがあります。
それについて説明しましょう。

EQ的解決方法

EQ 的、すなわち本音に沿って解決する方法は、
「社風に合わないことを認める」、 すなわち、
「自分には営業に対する苦手意識があること」を認め
その自分を受け入れることから始めます。

はぁ?

「できない自分を認め、その自分を受け入れる」って どういうこと?!」
という疑問が湧くと思います。

それはそうですよね。

それを隠すために、これまで一生懸命頑張ってきたのに、
そんなこと出来るわけない、 そう考えるのも当然ですよね。

そんなこと、絶対したくない。 人に弱みなんかみせたら、
バカにされるばかりか、 いつかは潰されてしまう。

これまで、弱みを見せないように頑張ってきたことが、
全て崩れて、水の泡になってしまう・・・など、
それこそ、こっちでも拒絶反応が出てしまいます。

また、営業成績が上がらなければ、
結局は、邪魔な奴、として、追い出されるんじゃないの?と
心配するかも知れませんが、

上司の立場からすると、
「(苦手なのに)ひたむきに頑張っている」ことが判れば、
例えば、デキる奴のサポートにつかせたり、
営業支援部門に配属とか、営業部門以外の所に配属 という選択肢も見えてきます。

なのに、「(営業は嫌いだけど)営業はできます!頑張ります!」なんて
意地を張り続けていたら、「だったら売ってこい!」と言われ、
ますます追い込まれてしまいます。

なお、営業ができない、と言って 「開き直る」ことではなく、
「出来ないけど、努力するので許してください/見守ってください」という
姿勢が出るかどうかも、素直かどうか、ということになります。

つまり、周囲は、あなたが素直に生きているか、 意地を張って生きているかは、
とっくにお見通しなのです。

あなたは気づいてないでしょうが、 意地を張っている人は、
「プライドが高い奴」として粗末に扱われてしまいますが、
そのプライドを捨てて、素直に接すれば、 「素直な奴」として大切に扱われ、
きちんと教えてもらえたり、助けてもらえたりします。

あなたも、周囲でプライドの高い人が居たとしたら、
「そのプライドを捨てれば、もっと素敵な人になるのに」 と
思うことってありませんか。

それがちょうど、今のあなたなのです。

とは言え、その(周囲から見ての)プライドが、
どうしても捨てられないのは分かります。

なので、いきなりこれを実行しろ!とは言いません。

ただ、解決する方法としては、
IQ的に出来ないことを無理やり克服しようと頑張る方法以外に、
EQ的にプライドを捨て、自分の本音に沿う別な方法もある、ということです。

そして、どちらもあなたが選択することができます。

まとめ

社風と合わないから、会社を辞めなければならない! と、自分で自分を追い込んでいるあなた。

認知科学的には、今のあなたの頭の中が、 自分に苦手なことに焦点が当たっているだけで、
これまで説明したように、ちゃんと解決する方法があります。

解決する方法としては、

  1. 正論(IQ的方法)と
  2. 本音(EQ的方法)の

2つがあり、どちらを選択することもできます。

とは言え、きっと、自分に厳しかったあなたは、
今まで、正論(IQ的方法)で対処してきたのだと思います。

でも、今のあなたは、正論(IQ)を採ろうとしても、
実際には心理的なハードルが高すぎてできないので、
(だから悩んでいるので)
もうそろそろ、本音(EQ)でできることから始めてみませんか、
(もう少し楽に生きませんか)

ということで、
社風と合わないから会社を辞めなければならない、 という問題に対して、
本音(EQ)で出来る解決策をご紹介をさせていただきました。

 

解決策が判ったなら、解決できるように、
一刻も早く行動に移しませんか。
行動に移すあなたを応援します!