あなたは、会社に居場所がないので、
会社を辞めなければならない、と悩んでいませんか。

自分はそこそこ能力がある。
そして、自分の能力が発揮できる仕事は、一生懸命やっている。

しかし、最近は、自分が苦手とする仕事が多いばかりか、
期待以上の成果を出せているとは思えない。

その結果、自分は会社に貢献できていないのではないか、
と思うようになってきた。

また、周囲の目も冷たくなってきたような気がして、
だんだん居場所がなくなってきている気がする。
この状態が続くようなら、自分は会社を辞めなければならないのか、
悩むようになってしまった。

でも、安心してください。
あなたがそう思うには、そう思う理由があり、
その理由がわかれば、解決の方向性が見えてきます。

なぜ、私がそんなことが言えるのか、というと、 実は私も同じような経験をしたことがあるからです。
そして、私は、自分でそれを克服できたばかりか、
更に強いプレッシャーがかかっても、 もう、その悩みが再発しなくなったからです。
では、この心理状態を具体的に紐解いてみましょう。

会社に居場所がないので、辞めなければならない、と思う理由

今、あなたが、会社に居場所がないので、
会社を辞めなければならない、と思っているのは、
あなたにとっては大変なことで、それに対して頭がグルグルしていると思います。

これを、認知科学、感情科学的に、整理してみましょう。

認知科学・心理学的な整理

まず、認知科学的には、 自分が今、気にしていること(アンテナが立っていること)に関して、
特にクローズアップされて感じてしまう ということがベースにあります。

そして、あなたの頭の中は次のような状態であると整理できます。

1)自分の評価は高い
2)周囲からの期待も高い
3)しかし、最近は、仕事を上手く進められないことが多くなってきた
4)つまり、期待以上の成果が出せなくなってきた
5)期待以上の成果が出せないので、会社に貢献できていないと思い始めた
6)一方、普段から、会社に貢献できない奴は、会社に居るべきではないと思っている
7)今、自分は会社に十分貢献できていないため、居てはいけない、辞めるべきだ、と思うようになってしまった

自宅で悩んでいる

このことを整理すると、
周囲からの期待に応えられず、
きちんと貢献していないことを感じるようになったため、
居場所がないと思うようになり、
会社を辞めた方がよい、と思うようになった、ということです。

本当は、 「周囲からの期待に応えられていないこと」
に向き合わなければならない、のですが、
これを 会社に貢献できていない、に置き換え、
会社に貢献できていないのだから、辞めれば周囲からの期待に応えなくても済む として、
周囲からの期待に応えられていないことを正当化しているのです。

つまり、 周囲からの期待に応えられていないことに向き合いたくないために、
会社に迷惑がかかることを理由に「会社を辞める」ことで、
周囲からの期待に応えられていないことと
向き合わなくて済むようにするだけでなく、
会社を辞めることを正当化している、 とも言えます。

また、 会社に貢献できていないので、会社を辞めなければならない、
と、ある意味、偽善者のように振る舞っていますが、
本当は 痛いところを突かれて恥ずかしいので、
何とか正当な言い訳をつけて会社を辞めようとしている とも言えます。

このように、これらは、
あくまでも後付けの理論(要は言い訳)なので、
客観的に見ればわかるように、かなり論理が飛躍しています。

ですが、自分では、何とか結びつけ(正当化し)ようとしているので、
頭の中がグルグルしてしまっているのです。

ビジネスマンが悩んでいる

悩みを解決する方向性は

では、この悩みを解決するには、どうすれば良いのでしょうか。

それは、「周囲からの期待に応えられていないこと」と向き合うことです。

そして、この向き合う方法には、
頭だけで何とかしようとするIQ的解決方法と、
本心を踏まえたEQ的解決方法の2つがあります。

IQ的解決方法

IQ的、すなわち頭だけで解決しようとするには、
「周囲からの期待に応える」 ということを考えます。

つまり、今以上に成果を出し、
場合によっては、今以上に仕事を抱え込む。
表現を変えれば、自分を追い込んで、
もっと力を発揮する、という方法です。

そうだ! この正論で行けば何とかなる!と思って
行動に移せるなら、行動に移しましょう。

しかし、本当の所、 今のままでは何もできないでしょう。

というのも、 普段から一生懸命やっているあなたは、
もう既に、その努力はしてきているはずです。

今回、それが上手くいかなくなったから、危機感が高まり、
急いで何とかしなければ、と思う気持ちは判りますが、
今まで出来なかったことが、
今回、急にできるようにはなれないものです。

たぶん、悩みというのは、
「頭(IQ)では判っているけど、行動に移せない」 というのが殆どで、
頭で判って、直ぐに行動できるぐらいなら、
悩みなんて発生していませんよね。

一方、EQ的解決方法というものがあります。 それについて説明しましょう。

EQ的解決方法

EQ 的、すなわち、本音に沿って解決する方法は、
「期待に応えられていないことを認める」ということから始めます。

「期待に応えられていないことを認める?!」 そんなこと、判っているよ。
という声が聞こえてきそうですが、 本当に認めていますか。

うーん、表向きには、 「まだまだイケる。能力を持て余している。」と
装っているかも。

そうですよね。
ですから、そういう「装う」ことを止めて、
いっぱいいっぱいになっていることを 受け入れてみてはどうでしょうか。

例えば、 どう進めれば良いのか判らない時、 どうしていますか。

まずは、自分で調べる。 というのも、人に聞くのが恥ずかしい。
或いは、
人に聞くにしても、 事前に、自分で調べないと、聞く人に失礼だ。

そんな風に思っているかも知れません。

では、それをすることで、 どんなことが生じていると思いますか。

周囲は助けたいと思っているが、
(バカにしていると思われたくないので) 声を掛けにくい。
(意地を張っているようにも見えるので) 助けてあげたいが、
助けたくなくなっている。

つまり、 プライドが高いように振る舞っているため、
誰も助けてあげようとしないし、
逆に、助けたい、という気持ちを削いでしまっているのです。

では、逆に、 あなたの周りでいっぱいいっぱいになっている人がいたとして、
「助けて欲しい」オーラが出ていたら、 どうしますか。

うーん。 何か手伝いましょうか。 とか、
大変だったら教えてくださいね。

ですよね。

つまり、周囲から期待されている、などと自負しないで、
あなたの現在の能力相応の言動をしていて、
だんだん限界に近づいてきたら「助けて」と素直に言えるでしょうし、
仮に「手伝おうか」と言われた時に、
「大丈夫です」などと 反抗的に反応することはなくなると思いませんか。

このように捉えられるようになれば、
仮に、失敗しそうだから、居づらいとか、
ましてや 失敗して期待を裏切るくらいなら、 会社を辞めたほうがまし、
などと 思い込まなくて済むようになります。

たまたま、 今まで上手くいっていた時に、
「余裕がある」ように振る舞ってきたために、 自分でハードルを上げてしまっただけ。

仮に、失敗したとしても、 きちんと謝れば、
周囲は「大変だったね」と労ってくれ、 誰も、あなたを非難することはありません。

今までが、(自分が優秀だから)期待以上の成果を出さなければならない、
ということにこだわって、
必要以上に頑張ったり、周囲からの目に過敏に反応していただけなのです。

あなたは、能力がない人をさげすんでいる割に、
実は、自分が能力がないと言われることをもの凄く恐れている。

自分にとって臭いものにフタをし続けてきたものの、
たまたまフタが開けられてしまった。
だから、そこから逃げて良い、ということではなく、
フタが開いても、その場に居ても良い、ということです。

いきなり、 何を言っているかわからないかも知れませんが、
見方を変えれば、捉え方が変わる、ということです。

とは言え、捉え方を大きく変えることは、 なかなか難しいのは分かります。

でも、 仕事が上手く進められないから、もっと自分を追い込まなければ、 と、
意気込めば意気込むほど、 行動できないで悩んでいることに比べれば、

もう、いっぱいいっぱいなのだから、それを受け入れる、
仮に評価が下がったとしても、 自分から会社を辞める必要はない、
と思うことには、 何とか取り組めそうな気がしませんか。

そして、どちらの方法もあなたが選択することができます。

道選択

まとめ

周囲の期待に応えられないから、会社に居場所がなくなり、
会社を辞めなければならない! と、自分で自分を追い込んでいるあなた。

認知科学的には、今のあなたの頭の中が、
周囲の期待に応えることに焦点が当たっているだけで、
これまで説明したように、ちゃんと解決する方法があります。

解決する方法としては、 正論(IQ的方法)と 本音(EQ的方法)の2つがあり、
どちらを選択することもできます。

とは言え、きっと、自分に厳しかったあなたは、
今まで、正論(IQ的方法)で対処してきたのだと思います。

でも、今のあなたは、正論(IQ)を採ろうとしても、
実際には心理的なハードルが高すぎてできないので、
(だから悩んでいるので)
もうそろそろ、本音(EQ)でできることから始めてみませんか、
(もう少し楽に生きませんか)

ということで、
会社に居場所がないと感じ始めたので会社を辞めなければならない、
という問題に対して、
本音(EQ)で出来る解決策をご紹介をさせていただきました。

解決策が判ったなら、解決できるように、
一刻も早く行動に移しませんか。 行動に移すあなたを応援します!